本製品は、処方箋医薬品注)です(薬価基準未収載)。
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
特徴
1.既承認品の白血球除去フィルター「セパセルRZ」を含む血液バッグシステムと血液保存液(CPDA液)を組み合わせたキット製品です。200mL採血用と400mL採血用があります。
2.採血後、全血をセパセル インテグラCAで処理することにより、白血球除去した全血(CPDA)製剤を調製することが出来ます(保存前白血球除去)。
3.無菌的に白血球を除去することができます。
製品情報
副作用
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頻度不明 | |
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短時間大量投与 | クエン酸による血中カルシウムイオン濃度の低下 |
腎臓 | 軽度血尿(潜血反応) |
宮尾秀樹 他, 医療 36(6) 566, 1982
湯浅晋治 他, 外科治療 55(2) 191, 1986
保存前白血球除去全血の性状評価
対象:健康成人ドナー10例
方法:CPDA-1液を保存液として400mLの全血を採血した。全血を室温で3時間静置した後、白血球除去群はセパセルRZフィルターを用いて白血球除去を行い、対照群は白血球除去を行わなかった。セパセルRZフィルターの性能評価後、4~6℃で6週間保存した。1週間ごとにサンプリングを行い、保存安定性試験を行った。
佐藤雅子 他: CPDA-1液を保存液とした保存前白血球除去全血の性状、自己輸血14(2):137-42, 2001
白血球除去フィルターの性能
白血球除去群(mean±SD, n=5)
項目 | 濾過前(採血直後) | 濾過後(白血球除去後) |
---|---|---|
血液量[mL] | 451.5±18.4 | 421.3±17.5 |
白血球数[/bag] | (2.30±0.45)×109 | (0.43±0.19)×105 |
白血球除去率[%] | ― | 99.998±0.001 |
白血球除去率[-log] | ― | 4.76±0.23 |
赤血球回収率[%] | ― | 93.0±0.3 |
血小板除去率[%] | ― | >99.9 |
濾過時間[min] | ― | 15.7±2.0 |
保存前白血球除去全血の保存安定性:赤血球機能の変化
※1 ATP濃度が高いほど機能形態が維持され、赤血球の生存率は高くなる。
※2 2,3-DPG濃度が高いほど赤血球から組織に放出される酸素が増加する。
白血球除去群のATPおよび2,3-DPG値は、対照群と同様な低下傾向を示し、保存前白血球除去による赤血球機能への影響は認められなかった。
保存前白血球除去全血の保存安定性:生理活性物質
※3 VEGFは、白血球や血小板から産生される増殖因子であり、血管内皮細胞の増殖を始めとした血管新生過程の促進、血管透過性の亢進作用を有する。
※4 MPOは、刺激された好中球で多く発現する活性酸素の代謝酵素であり、細胞内殺菌作用を有する。
対照群のVEGFおよびMPO値は、採血直後に比べ保存1週目および3週目から有意に増加したが、白血球除去群では、5週間保存後でも増加を認めず、採血直後の値が維持されていた。