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カタログ値等のある物質のCLをもとに
その物質のKoAを求めるときの計算
KoAの値よりQB,QDを変えた時の
CL値を推定するときの計算
解説
ダイアライザー内で血液側の溶質が透析膜を介して透析液側へ拡散輸送される場合は、血液側境膜物質移動抵抗(RB)、透析膜抵抗(RM)、透析液側境膜物質移動抵抗(RD)の3つの抵抗を受ける。即ち、ダイアライザー内における溶質の除去(溶質の血液側から透析液側への移動)については上記の3つの抵抗の和(全抵抗:Ro)が関与することになる。
Ro=RB+RM+RD
Roの逆数を総括物質移動係数(Ko)と呼び、工学的に広く用いられている。このKoにダイアライザーの有効膜面積(A)をかけた総括物質移動面積係数(KoA)は、ダイアライザーの性能を推測するときに用いられる。KoAの単位はQB、QD、CLと同じ体積流量(mL/min)である。濾過がないときKoAとQB,QD,CLの関係は、ダイアライザー長さ方向でKoが一定としたとき、理論的には次式のように表せる。
CL=[1-exp{KoA(1/QB-1/QD)}]/[(1/QD)-(1/QB)exp{KoA(1/QB-1/QD)}]
これを変形すると、
KoA={QB/(1-QB/QD)}Ln{(1-CL/QD)/(1-CL/QB)}
よって、あるダイアライザーのKoA値はカタログ値等のある条件でのQB、QDにおけるCL値をもとに計算することができる。
QB:血液流量
QD:透析液流量
CL:クリアランス
<参考文献> 血液浄化療法の指針-新しい方向性 109-112(1997) (株)メディカルセンター